根を張るくすかき

えとうです。ついに2014年のくすかき最終日。今年もいろんなことがありました。今年のくすかきは松大路兄弟を抜きにしては語れまい。この日はたまたま兄弟の父からお祓い受けるという奇跡。その姿を見ながら尻をポリポリかく男子。
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今年もCAT参加者は少なめだったけど、それはそれで自分が楽しめる範囲で関わってくれている。トドロキメンバーもこの日のこの時間しかこれなかったけど、汗をかいて準備してくれました。
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今回の「くすのかきあげ」は4部構成になったんやけど(詳しくは五十嵐日記で)、舟当番自ら葉っぱを選ぶ。これを葉っぱの山に載せるんやけど、その大役への緊張が伝わる。「ねぇねぇ、もう1回練習させて!」と言って何度もシュミレーション。この緊張感はこれまでにないお祭りというか、神事っぽさが出てた。
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大人にも役があります。特別な掻き手を選出して打ち合わせ。おおー、祭りっぽい!
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そして太鼓の響きと共に始まりました。子どもたちが網袋から新芽を取り出して撒きます。じっと見守るイガ氏。
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そしてみんなで千年樟の根をつくる。この風景がものすごく迫力があって、厳かで、とてもよかった!
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このヴィジュアルすごい!みんなでしばし眺める。
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根を張るくすかき_f0048597_21213818.jpg中に入ることを許された特別な掻き手がそれを山にする。相当な量があってかなりの重労働やけど、さすがは選ばれし者たち。










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根を張るくすかき_f0048597_2123625.jpgこうなって、












根を張るくすかき_f0048597_21274952.jpgこげんなるとですたい。













その山に大樟香舟を載せ、次に奉告祭へ。香りを奉納します。子どもたちも大人たちも妙に納得した背中をしてた。1ヶ月やりきったとか、今日のかきあげが無事終わったとか、そういうのとちょっと違う気がする。何かに納得していたというか、腑に落ちたというか、うまく説明できんけど暮らしのサイクルの中にくすかきが滑り込んだ気がした。
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かきあげが終わって、太宰府天満宮に感謝をしつつお片づけ。1ヶ月集めた葉っぱを油機エンジニアリングでパウダー化します。粉になった瞬間から樟脳の匂いが!抽出した樟脳とはまたちょっと違うフレッシュな匂い。畑の虫除けになるんじゃないかとか言いながら、みんな興奮してイガちゃんもこの笑顔!
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すぐさま山かげ亭に戻って直会。チームワークもバッチリで準備万端!おいしいご飯とお酒で親睦を深めました。子どもたちに感想をひとりずつ聞いてみたんやけど、「くすかきをしたら友だちが増えるのでまた来年もやりたいです!」だって。そうか、くすかきすると友だちができるのか。なんか新鮮やけど、確かに!とにかく今年は今までくすかきに関わってきた人も、今年から関わった人も、遠くの土地からこの日だけ来る人も、結局来れなかった人も、大人も子どもも、いろんな人がそれぞれの方法でくすかきにコミットしていた。ついにくすかきが太宰府に根を張った。これは記念すべき年だ。年表に書いとけ!
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このすばらしい今年のくすかきに神様からの贈り物が届きました。どうやら樟に妖精が舞い降りたようです。
みんな、また来年この樟の下で会おう!
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# by cat-diary | 2014-04-26 21:19 | くすかき

フィナーレ直前と女子

えとうです。今日が最後の早朝くすかき。毎日朝日を浴びるのが気持ちよかったな。日本人の太陽信仰ってなんなんだろね、自然な気持ち。
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今日は明日の準備にオレの時間のすべてを捧げて、毎年さっちゃんががんばっている樟香舟と奉樟袋をせっせと手伝う。葉っぱを昇華したらできる樟脳の結晶、初めてこんなにびっしりした結晶を見た!すげー、なんでこんな形になるんやろ。葉っぱの形か?木の形か?いがちゃんは葉っぱだった時の記憶を持っているからこうなるんだって言ってた。ロマンチックー!
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夕方のくすかきには福岡女子短期大学の学生たちがぞろぞろと。昨日は大学に呼ばれて講義したらしい。継続しているとこういうこともあるんやね。興味ゼロの状態でここに来た学生たちの惚けた表情がおもしろかった。正直な感想聞きたかったなー。
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そして日が暮れる前に明日のフィナーレ「くすのかきあげ」に向けて準備。真剣な五十嵐さんの後ろに暖かい微笑みが。この人たちに見守られている五十嵐さんはなんて幸せ者なんだ。今年はいろんな仲間ができたし、くすかきの現場に来れなくても同じ気持ちを持った仲間たちも福岡だけじゃなくて全国にいる。これってすごい。明日はきっとステキな1日になるぞ。
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# by cat-diary | 2014-04-25 21:23 | くすかき

こんな日もある

早朝行ったぞ!というただの記録。この日は確か多かった。20人近くおった気がする。毎回くすかきをして何かを思う訳ではないのだ。いつも考えている変態はいがちゃんのみ!
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# by cat-diary | 2014-04-24 21:20 | くすかき

継承

えとうです。今日は雨なのでアジア代表日本の染めWSは中止。そして写真は毎年バッティングするいつものやつ、よさこいとくすかき。年々棲み分けが自然になっている(笑)雨なのによさこいダンサーズはへこたれることはなくエネルギーがものすごい。一方我々くすかきメンバーはのんびり雨を楽しみながらコーヒーを飲んだり、焼き芋を焼いたり。
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着々とくすかきの根幹の部分は継承されている。この子たちの笑顔が物語っている。この笑顔を来年も見たい。いつかこいつらが自分の子どもを連れてきて、おじいさんになった五十嵐さんを囲む日がくるのだろうか。考えただけで笑える。
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# by cat-diary | 2014-04-20 21:01 | くすかき

地元の役割

地元の役割_f0048597_20441187.jpgえとうです。どんな物事でもそこに暮らしている地元の人の役割ってのがあります。藤さんはよく「土の人、風の人、光の人、水の人」って言うけど、主に土の人の役割。風の人が持ってきたおもしろいことを受け入れたり、育てたりする役割。

日本全国を飛び回るアーティストの五十嵐さん(風の人)は、地域の素材(樟の葉)を使って新しい価値を提示している。その結果生まれた副産物かつ新しい価値を与えられたものがどうなるかは地元がどう受け入れるかによって変わる。五十嵐さんはここ数年この部分をどうコーディネイトするかを苦心してる。で、地元の人CATの出番。あの人とあの人をつなげてこうすればいいやん!時が変われば周りの状況や立場が変わっていて、タイミングがバチーン!と合う時がある。それが今年だ!

以前から互いにお知り合いの油機エンジニアリングの牧田さんと、ここ数年農業を始めたありがとう農園の白水さんと、CATと五十嵐さんの気持ちがピシャーと噛み合って何も言ってないのに互いに連絡を取り合ってたのです。考えたことは一緒。くすかきが終わった後の樟の葉を堆肥化して地域で循環させるというもの。これまで誰もやったことがないのですごく楽しみな実験です。千年を生きる樟の葉を受けた畑で育つ野菜はどんな味がするのか、乞うご期待!

ちなみにこの日の話は五十嵐日記でどうぞ。→http://blog.igayasu.com/2014/04/目に見えないものの力と向き合う/

# by cat-diary | 2014-04-14 20:30 | くすかき