ヘイ、彼女。相合傘でお茶しない?

えとうです。ようやくレポートします。混浴温泉世界2015で盛り上がる大分県別府市で「別府小茶会〜日常茶景事〜」を開催しました!意外なロングセラーとなった別府小茶会もついには第4弾。別府駅を茶室に見立てて、別府のまちを借景にしました。いつものお茶、温泉、風景だけど、なんだかいつもとちょっと違うかも、なんて気分になれるかも。

先崎印の茶室は「相傘亭」と名付けました。あたかも茶室にいる2人が相合傘をしているかのよう。男女の仲を意味する相合傘やけど、「相合」には共有、共用の意味があるそうです。相合井戸とか相合牛とか相合煙管とか。なんか混浴温泉に通じるところがあるよね。

まずお客さんは駅前広場にある「手湯」で手を清めます。この手湯のモニュメントは別府ならでは。足湯は靴を脱がないけんけど、手湯は誰でも気軽に温泉を楽しめるよね。そんな観光客にも愛される手湯を蹲(つくばい)に見立てました(写真の茶室の向こう側)。

そして油屋熊八像前(写真左の銅像)で、おもしろい別府にしてくれた彼の功績を称えます。意外とじっくり見たことなくて、こっそりマントの裏にちっちゃい人が隠れてるのに気がつきました。いわば掛け軸と茶花と楽しむ感じ。

そしていよいよ茶室へ。

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茶菓子は太宰府にある「梅園」のお菓子。
太宰府天満宮の神事の鬼すべにちなんだ「鬼まつば」と、木うそにちなんだ「和三盆 うその鳥」。
お湯は紙屋温泉の飲用温泉で体の内側から温泉パワー注入!
温泉を通じて別府の話を、お菓子を通じて太宰府の話を、相傘亭では会話も弾みます。
お点前は型に捉われず、すごくカジュアルに。

観光客が多い別府駅、でもやっぱり地元の人も多い。その日の夜にはアートゲートクルーズもあったり、ベップアートマンスのお客さんも相乗効果でいろんなプログラムに参加できるのがいいなぁ。この多様性と誰でも受け入れてくれる仕組みがすばらしい。自前ではHPでちょろっとお知らせしたくらいで、アートマンスのパンフレットやHPでの広報があってすごく助かる。それにいろんな相談にのってくれるし、企画をする側としてはすごく気軽に参加できました。お客さんも楽しいよね、毎日いろんなイベントがあってて、温泉に入るような感覚で気軽にイベントに参加できる。

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設営前から雨になることがわかっていたけど、「行けるとこまで行こう!」と決行したもののやっぱり雨にやられました。小一時間で撤退。せっかくいい感じにお客さんが来てくれていただけに残念。

2008年に旧別府公会堂(中央公民館)で、2009年に山田別荘で、2012年に紙屋温泉で、いろんな茶会をやってきました。どれもおもしろい思い出やなー。混浴温泉世界も今年で一区切りということで、別府小茶会も混浴温泉世界を楽しむついでにやってたようなもんだから、こっちもひとまず一区切りかな。

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その日はみんなで入湯貸間で一泊。家族もどんどん増えて、子どもたちも大きくなって、蒸し料理を楽しんだり、散策を楽しんだり、雨やったけど今回もおもしろかったな。

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そういえば、CATをはじめた時の最初の企画はベップアートマンスのような企画だったなと思い出した。
当時、九州国立博物館が翌年に開館を控えて、太宰府市でどのようにまちを盛り上げていくかみたいなことを話しよったんやけど、でも結局その企画は行政的なつまらないイベントになってしまって(市のイベントだから行政的でもいいんだけど…)、それに耐え切れず自分たちでやってしまおう!と思ってやったのがスタフェスだったんよね。

今年で九博も10周年、太宰府を取り巻く状況もだいぶ変わってきたけど、自分たちが想像していた太宰府になってるのかと問われれば、想像以上になった部分もあるし、変えることができなくて残念に思う部分もある。これからまた10年、自分たちに何ができるかな。子どもたちが喜んでくれるようなまちにしたい!

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by cat-diary | 2015-09-05 04:44 | BEPPU PROJECT